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遠雷やいつも自衛と言う戦 泉
○(幹夫)夏の天文季語「遠雷」の奥深い一句。戦(いくさ)は自国の土地と生命を守るものであるが故、全世界で繰り返される自衛の為の戦いが事実である中、反戦句として読んだ。「自衛戦」との取り合わせから、「遠雷」とは砲弾の轟きであり、彼の「悪の枢軸国」の核実験やテポドン発射を連想する。専守防衛の我が国であるが、自衛の為には先手必勝も選択肢の一つであることを検討しなけらばならない時期である。「遠雷に吾子は上手に臍隠す(幹夫)」とは些か平和ボケ。
(選外)(小玲)今日もまた世界の何処かの場所で自衛という言葉のもと戦争が行われているのですね。
自ずから輪の拡がれりキャンプの火 小玲
◎(典子)キャンプファイヤーに集い肩組む大勢に赤い炎が差している様子に一夜限りの絆が感じられます。
○(幹夫)夏の生活季語「キャンプ」の佳句。燃えあがるキャンプの火にキャンプの村の見知らぬ仲間が次第に集まってくる景が微笑ましく素敵だ。「飯盒の笑ひ転げてキャンプかな(幹夫)」
◎(アネモネ)無理のない素直な叙述がいいですね。
(選外)(徹)キャンプの輪がひろがってゆく様子がよくわかります。
自分史を一行添へて夏の海 典子
○(泉)キャンプや海水浴など、夏の海には思い出があります。
○(小玲)自分史にもう一行添えてだなんて哀愁は夏海の出会いの淡い恋物語なのでしょうか。
○(徹)暑中見舞い状への添え書き,「自分史の一行」とはいいえて妙です.
蝉高く太く鳴きけり無為自然 幹夫
◎(小玲)「シャーシャー」と鳴く熊蝉を想像します。二つの形容詞「高く」「太く」と動詞「鳴きけり」のテンポで太くはかない命の蝉が木の天辺で無為自然にひたすら鳴き続ける様子が詠まれています。
山頂の自転に佇つや夏北斗 徹
(選外)(幹夫)夏の天文季語「夏北斗」のお洒落な句。公転・自転の地球の頂上に君は佇ち、恒星夏の北斗七星を眺めている。回転木馬に乗って句を詠むように、身の置き所を自転する山頂の作者に置いたところの発想が面白い。「永遠に明るく清く夏北斗(幹夫)」
痛い絵自戒するスイカ自衛隊 吾郎
◎(幹夫)夏の植物季語「西瓜(スイカ)」の回文佳句。自戒する「痛い絵」は大東亜共栄圏を確保しようとした帝国陸海軍としてか。「西瓜(スイカ)」を不期遭遇の敵かもしれない者に自衛官が発する「誰何(すいか)」と掛けたのであれば凄い。「女房の強しと思ふ西瓜提げ(幹夫)」
冷されて自給自足の真桑瓜 アネモネ
(選外)(幹夫)夏の植物季語「真桑瓜」の句。自給自足で無農薬の冷やされた真桑瓜が瑞々しい。「甜瓜(真桑瓜)」は、岐阜県南部・美濃国真桑村の名産だったことが名の由来であるそうだ。「仏壇に二つ置きけり真桑瓜(幹夫)」
雲わいて自家菜園のまくわ瓜 宙虫
○(徹)夏空の下,まくわ瓜のみのりを見ての感慨,よい句と思います.
(選外)(幹夫)夏の植物季語「まくわ瓜」の句。自家菜園に蔓を成してフットボール状の大きなまくわ瓜がいく幾つも実ってる。今回の兼題「自」に対し、前掲句「冷されて自給自足の真桑瓜」の句と偶然、季語と構成が重なったのは興。「先割れのスプーンで掬ふまくは瓜(幹夫)」
草笛に若干の自負川跨ぐ 珠子
◎(徹)一見のどかな草笛,心に期するところあって,川を跨いで決意を新たにす
る,そんな心の動きがよく伝わるよい句と思います.
◯(吾郎)ちょっといい気分、草笛がウマく吹けたときなんて、そうにきまってる。
○(アネモネ)「若干の自負・・・」上手い!
(選外)(幹夫)夏の生活季語「草笛」の句で、草笛吹ける君は偉そうに川を跨ぐ。私には出来ないから尚更、指笛や草笛を操る人は本当に器用だと思う。「少年の草笛少女のために吹く(幹夫)」
夏海を何故汚すのか金正日 小玲
○(幹夫)夏の地理季語「夏海」の同感の一句。最近TV放映される金正日激痩せ、朝鮮人にとっての地獄継続の次世代は、報道によれば、親子三代禅譲で謎の三男・正雲(ジョンウン)なのだろう。さて、好きなジャーナリスト・田原総一朗だっただけに4月テレビ朝日の「朝まで生テレビ!」での「拉致被害者の横田めぐみさん・有本恵子さん生きていない」発言は悲しく、拉致家族の帰還を何より願う。「夏海の朝紺碧硫黄島(幹夫)」
ピカソ展行つて児の画く夏休み 幹夫
○(泉)ピカソの絵は、子供の絵に似てはいますが・・・。
○(小玲)才能は無限なのでしょう。お子様の画く夏休みの絵って案外ピカソ以上なのかも。
(選外)(徹)ピカソをまねた絵を画く子供たち,微笑ましい情景ですね!
七月の雨にカーネル・サンダース アネモネ
○(珠子)カーネルさんに七月の雨が妙に響き合っている気がします。なぜでしょう。なぜかわかりませんが。
◯(吾郎)阪神の迷走を想起させる句。(あ、おっかねぇ〜〜)月の限定が効いてる。
〇(宙虫)カーネルの存在感はさすがです。立ち姿だけで俳句になっているような。夏の雨に白い姿が印象的。
(選外)(幹夫)夏の時候「七月」の句。阪神タイガース優勝の1985年道頓堀川に投げ込まれたケンタッキー・フライド・チキンのカーネル・サンダース人形が今年3月に見つかった。前小麦句会「夏波の底で聞こえる都市伝説(宙虫)」の句を思い出し、同様、所謂都市伝説の「カーネル・サンダースの呪い」が24年ぶりに解けたわけだが、今季の阪神タイガースは相変わらず7月の雨に泣いている。先般、修復されお披露目されたカーネル人形を甲子園球場に置くとか置かぬとか。「札幌や七月五日結婚す(幹夫)」と28年周年だ(幹夫)
籐椅子に寝てシャガールの青い馬 珠子
◎(宙虫)籐椅子、なんとセレブな響きだろう。僕らはエマニエル夫人なんだけど。青い馬とくるか。
ハンカチを投げて孤独なプレスリー 泉
○(典子)「孤独」とは往年のエルビス・プレスリーを詠んでいるのでしょうか。
○(アネモネ)「孤独な・・・」がいいです。そうだったんでしょうね。
○(珠子)頂点に立つものの孤独。彼らは決してスーパーマンではなくて努力・努力・努力のヒト。ハンカチというとても使いにくい季語を効果的に使っていると思います。
◯(吾郎)命日は終戦記念日の翌日8月16日。孤独な・・はあまりにも直球だが。ま、時節柄。
(選外)(幹夫)夏の生活季語「ハンカチ」の句。アメリカのロックンロール・ミュージシャンのエルヴィス・プレスリーが亡くなってもうじき32年が経とうとしている。42歳急逝は先日49歳早世のマイケル・ジャクソンを思い出す。プレスリーが舞台からハンカチなど放れば熱狂のファンは取り合うこと必然、「孤独」とは往年の人気の陰りではなく、作者は彼の心の虚しさを詠ったのだろう。「幸せの黄色いハンカチはためきぬ(幹夫)」は高倉健と倍賞智恵子の映画の場面(幹夫)。
西瓜割ればツァラキストラの遠い波 宙虫
(選外)(幹夫)夏の植物季語「西瓜」の句。「ツェラトストラかく語りき」を書いたドイツの哲学者・ニーチェはキリスト教倫理思想を弱者の奴隷道徳としたわけで、「西瓜割り」の西瓜を人間の頭に例えれば、それは残酷な所作である。「本当はすこし見えてる西瓜割(幹夫)
夏空に碧き碧さやティムール廟 徹
青春は汗と涙とジョン・レノン 典子
○(アネモネ)なるほど。ジョン・レノンがおしゃれ。
(選外)(小玲)青春謳歌ビートルズの世界ですね。
酒飲むと炎暑虚心絵トムの袈裟 吾郎
〇(宙虫)もう身も心も炎暑。これも酒のせい。ありゃ、トムさんは坊さんか。このぐちゃぐちゃ感が真夏の昼間の酒の気分にすごくマッチしている。
赤ちゃんに一喜一憂天花粉 泉
○(典子)赤ちゃんに天花粉をつけるお母さんの愛情が詠まれています。
(選外)(幹夫)夏の生活季語「天花粉」の句。汗疹にならぬよう湯上がりの赤ちゃんの背中に天花粉をつける母である。「餅肌の聖女に育て天花粉(幹夫)」は吾が長女への愛情(幹夫)
(選外)(小玲)泣いたり笑ったりの赤ちゃんにお母さんは一喜一憂なのですね。
足のツボ脳天のツボ梅雨明ける 珠子
○(泉)何となくユーモラスな俳句だと思います。
(選外)(幹夫)夏の時候季語「梅雨明」の句。まさに梅雨は、句のように足の先から脳天まで真っ直ぐに明けていくのだろう。「ちんぽこをぐひと掴めば梅雨明ける(幹夫)
てのひらのとまと赤くなる時刻 宙虫
◎(吾郎)このひらがな表記がいいな。それも瞬間などと逃げずに、時刻ってのがまたいい◎。
(選外)(幹夫)夏の植物季語「トマト」の句。赤いトマトが赤くなる時刻は正午だろうか。「凸凹のトマトの甘さ道の駅(幹夫)」・・・・・さて、トマトは果物、野菜の何れ?(幹夫)
ぬばたまの夜を鵺鳴く蚯蚓鳴く アネモネ
◎(珠子)鵺は、夜「ひいい・ひよお」と鳴くと広辞苑。鳴き声の寂しさにぐっときました。それに目鼻も持たないような地味な蚯蚓が呼応するのですから・・・。これ以上の寂しい取り合わせはありません。しかし、彼らにとってはたぶん夏こそ生気盛んな時。ぬばたまの夜を謳歌しているのかもしれませんが。突拍子もない取り合わせが楽しい。
(選外)(幹夫)「ぬばたま」は夜に続く枕詞。夏の動物季語「鵺(ぬえ)」と秋の動物季語「蚯蚓(みみず)鳴く」の合体にテンポが佳い。実際に蚯蚓が鳴くはずもないから「螻蛄(けら)鳴く」と言ったところだがそんな秋も近い。「螻蛄鳴くと言はれてみれば鳴くごとし(有働亨)」との句がある。(幹夫)
(選外)(徹)鵺が鳴き,蚯蚓が鳴き,おどろおどろしく,またユーモラスな夏の闇,いいですね!
早起きな御霊あまた見亡き親は 吾郎
(選外)(幹夫)亡くなったご両親は早起きだったのだろう。無季語ではあるが、ご両親への愛情が深く美しく詠まれている。「早起きは三文の徳蝉時雨(幹夫)」
児の鼻と口はアイスクリーム色 典子
○(小玲)アイスクリームを食べている子供の様子をよく写生していて微笑ましいです。
保険屋の団扇何れで扇がうか 小玲
○(典子)保険の外交員にサービスで貰った幾つかの団扇なのでしょう。なんだかありそうな一句です。
○(珠子)街角で配る団扇。貰わないようにしていますが、なぜかいつの間にか溜まってしまいます。結果、確かに「何れで扇ごうか・・・」ということになります。面白いところに目をつけたものだと感心しました。句材はどこにでもあるのですよね・・・。
(選外)(幹夫)夏の生活季語「団扇」の佳句。私の職場にもいろいろな保険屋さんが勧誘に来ている中、既に私も3社から団扇を貰った。どの団扇も使い勝手は同じであるが、どれを使うかには気遣いが要る。「京もどき団扇のひかる露天商(幹夫)」
梅雨を抜け平均台を跳ぶ少女 幹夫
◎(泉)梅雨が明けた、すがすがしさが良く表現されていると思います。
○(徹)梅雨を抜け出すような溌剌とした少女が目の前に浮かぶような佳句と思います.
〇(宙虫)梅雨を抜ける・・・いいですね。
(選外)(小玲)レオタード姿の体操部少女が初々しいです。
いただきはもう目の前に白い百合 徹
九州〜西日本方面は豪雨。お気をつけください。日食だなんて浮かれてる場合じゃないかも。
というわけで、後はご歓談タイム!
http://blog.goo.ne.jp/gororin_1956
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