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第172回小麦句会選句結果

 投稿者:gororin  投稿日:2009年10月22日(木)08時49分24秒
  通報 編集済
  おまたせしました。
選句結果です、
ごゆるりとどうぞ。

「力」
力走の夏美三等運動会   小玲
◎(アネモネ)夏美ちゃんに応援するひとたちの声が聞こえてきます。
○(典子)夏美ちゃん、駆け足三等、おめでとう。お母さん(お父さん?)にとって「夏美」という命名にもきっと愛着があるのでしょう。娘さんへの深い愛情が感じられる句です。
○(幹夫)お題「力」秋の生活「運動会」。子は力走すればこその見事三等賞であるとの喜びの佳句。別件であるが、16日、ロンドンで行われた体操世界選手権、男子内村航平(20歳)金メダルは勿論、個人総合(女子)で、鶴見虹子(こうこ)(17歳)が43年ぶりに日本女子で個人総合で表彰台に立った銅メダル獲得は快挙である。「運動会扁平足は親譲り(幹夫)」小生、毎週の3km走15分切りが当面の目標です。

泣き虫のガッツポーズや草角力  幹夫
○(小玲)日ごろは泣き虫の児も草角力では力発揮、たくましさに喜びを感じるひとときです。
◯(アネモネ)このガッツポーズいいなあ。戸惑いの表情が確信に変わっていくのがみえます。

はうれん草茹でて女の力瘤  典子
○(泉)ほうれん草を茹でて絞る、力が必要でしょうね。
○(餡子)大鍋に茹でものをする時は意外と力がいるのです。いつの間にか力瘤も固くなります。でもこのごろ、ちょっとぺにゃぺにゃになってきました。ああ〜〜〜。

立合の力士一瞬稲光  泉
○(典子)主人も同居の義母も私も、3人とも、大の相撲ファンで、因みに私は朝青龍関かなあ。力士の立ち合いも稲光も一瞬の出来事、思わず力が入りました。
○(珠子)余計なもののないシンプルな表現、二物の取り合わせに惹かれました。稲光は一瞬に決まってはいますが・・・。
(選外)(幹夫)お題「力」秋の天文「稲光」。力士の立合の鋭さと稲光との取り合わせが填っている。数年前、私は、3年間の母校勤務で相撲部の部長を体験し、国技館にも何度か行った中、我が後輩達に比し、日体大や明大の選手の体格と強さには、圧倒されっぱなしだった。大相撲では、私は、生来ガチンコの貴乃花が好きである。「眠りたる湖のしじまに稲光(幹夫)」エエエ秋の夜、遠い空に音もなく稲光が走る時、稲が実ると古くは信じられていたそうです。

紙の力士の四股名は輪島そぞろ寒  アネモネ

芋煮るさキリン眼力猿にも胃  吾郎
◯(アネモネ)「猿にも胃」で決まり。さぞ丈夫な胃なんだろうと想像します。
○(宙虫)芋がおいしい季節になりました。キリンも猿も旬がやってきたことわかっているんですね。

梨をもぐ白きかいなに力瘤  徹

どんぐり落つ力石徹的街角  宙虫
○(餡子)力石徹的街角という視点・・・たまらないです。いろいろ想像できそう。
(選外)(泉)力石徹、懐かしい名前ですね。どの様な街角でしょうか。
(選外)(幹夫)お題「力」秋の植物「どんぐり」。力石徹はあしたのジョーこと矢吹丈にテンプルを打ち抜かれ、どんぐりが落ちるように前のめり倒れ死んだ。「「団栗のお池に填つて浮いたまま(幹夫)」〜〜どじょうが出て来てこんにちわ。泥鰌鍋は夏の生活季語だ。

鳥渡る村社に苔の力石  餡子
◯(アネモネ)いい景。村社の「村」がないほうがいい。「社(やしろ)に苔の力石」。
○(徹)鳥渡る秋になると苔が美しくなります.その美しさを力石に見るとはすばらしいと思います.
(選外)(幹夫)お題「力」秋の動物「鳥渡る」。苔の生えた力石だから、当分力試しにも使われたことがないのだろう。重たい力石の上に渡り鳥の軽さとの対比が佳い。「前衛のすこし離れて渡り鳥(幹夫)」

靴底の弾力バッタの背にバッタ 珠子
○(幹夫)お題「力」秋の動物「バッタ」。リズム佳くオンブバッタの力強さが詠まれている佳句。「片足のもげし飛蝗も真直ぐに(幹夫)」エエエ経験は、バッタではないのですが、喫煙所で片足のもげた蟋蟀を拾い、抓んで逃がしてあげました。



「果物関連」
ベトナムのドライフルーツ色鳥来  アネモネ
(選外)(幹夫)テーマ「果物」秋の美しい翼をした「色鳥」。レーズン、パイナップル、アンズ、プラムetc.とは、ベトナム定番のおやつ、カラフルなドライフルーツとの取り合わせが面白い。「色鳥の馬の背中に糞一つ(幹夫)」

島原の有の実育ち子守歌  典子
○(珠子)梨と子守唄。歌詞をうまく取り入れていると思います。日本の子守唄は子守さんの辛さを歌ったものが多く好きになれません。シューベルトやタウベルト・モーツアルトの子守唄には「眠れ眠れ母の胸に」「いとし子よ眠れよや」「眠れよい子よ」などと、母が吾子をいつくしむ訳がついていますがそれが自然ですね。
○(徹)梨実る静かな島原の町並みに子守歌が聞こえてくる情景,ほのぼのとした懐かしさにあふれています

丘一つ香りに包む葡萄園  徹
◎(泉)スケールの大きな俳句だと思います。
○(小玲)ブドウ大好き。丘一面の葡萄園に実る葡萄の香りが伝わってきます。
◯(吾郎)香りの景として、スケール感が気もちよい。

つながらぬ記憶どこぞで落ちる柿  餡子
◯(吾郎)どこぞで・・に一票。弱いのよ、これ。
○(宙虫)落ちる柿は見えていないのに、記憶の欠落部分に落ちているような、ちょっとした衝撃。

柔肌の吾は乙女の林檎汁   小玲
◎(幹夫)テーマ「果物」秋の植物「林檎」。妖しさがとても佳い。「そばかすの少女恋して林檎汁(幹夫)」エエエ栄養満点の林檎汁です。

点鼻薬一吹き柿が赤くなる  珠子
(選外)(幹夫)テーマ「果物」秋の植物「柿」。取り合わせに笑ってしまった。「渋柿の食はぬものなり治部の少(幹夫)」エエエNHK大河ドラマ「天地人」で石田三成ファンになりました。

雨ばかりではない雨午後の黒葡萄  宙虫

台風や摘み取る色のまだ青く  泉
(選外)(幹夫)テーマ「果物」秋の天文「台風」。以前は、台風が来ても「落ちない林檎」とかのキャッチフレーズで受験生に大人気。先日台風18号来襲前、青森のリンゴ園で
早めに摘み取る様子が放映されていた。中句を「摘み取る林檎」としなかったのは2重季語を避ける工夫、「青く」で十分「林檎」だと読み取れる。「十八はエースの証し颱風来(幹夫)」エエエ昭和34年9月26日の伊勢湾台風にも匹敵するほどの10月8日の大型台風18号の列島上陸でしたが、それほどの被害ではなく良かったです。

梨狩やガイドに一個持ち帰る  幹夫

駅に烏瓜在りうすらかに消え  吾郎
◎(餡子)烏瓜が蔓まっている駅ですから、都会ではないですね。うすらかに消え・・秋の深まり行く感じが出ていていいですね。
○(泉)回文と思わせない、見事な回文ですね。



「自由題」
水戸さまの奥のお庭の松手入  アネモネ
○(典子)水戸偕楽園の松手入れでしょうか。去年までの1年間は、転勤族の主人に着いて、茨城県水戸市のお隣のひたちなか市に住んでおりました。掲句、上品な言葉が美しく、綺麗に剪定された松の枝に合っていると思います。

伝言板外されし駅小鳥来る  餡子
◎(吾郎)季語がいい。景もいい。無人というか過疎そいうか、鄙びた感満点。
○(泉)恐らく田舎の無人駅でしょう。「小鳥来る」良い光景だと思います。
○(珠子)いつだったか「伝言板を外します」という駅のお知らせを見て時代を感じました。「小鳥来る」の季語が効いていますね。
○(徹)人の気配も少ない,掲示板まで外された駅に秋の小鳥が来ている風情,心に響きます.
(選外)(幹夫)秋の動物「小鳥来る」。近頃駅の伝言板はすっかり見かけなくなりました。駅に来る小鳥が似合っている。「人去りし浜を好みて小鳥来る(幹夫)」

芒がな聞いた寝た息長きキス  吾郎
○(餡子)ススキが原での純愛映画でした。

愛しさを天の舅に秋茄子  典子
○(小玲)仏壇へのお供えの秋茄子でしょうか。美味の「秋茄子は嫁に食わすな」ですね。お舅さんを偲ぶ気持ちが伝わってきます。

石段に下駄を鳴らして秋祭  小玲
◎(典子)軽快に石段に鳴らす下駄の音は、秋祭りに行く作者の喜びそのものです。
(選外)(幹夫)秋の行事「秋祭」。下駄の音効果で、何とも楽しそうな秋祭が詠まれている。「提灯に吾が氏も記され秋祭(幹夫)」

臆病風強し芒の風の中  珠子
○(幹夫)秋の植物「芒」。臆病風と風の中にある芒との取り合わせがとても佳い。「露天湯の芒の向かう母子の声(幹夫)」…昨年8月、転入した私の歓迎会は近くの「弥生の湯」という温泉ホテルでしてもらいました。

秋蝶のつかず離れず象の耳  幹夫
◎(小玲)象さん、耳がくすぐったそう。大きな象の耳につかず離れず秋蝶が飛んでいる様子がとてもよく写生されています。
◎(珠子)大きな象(それも耳)と小さな蝶がつかず離れずという、絶好のタイミングを切り取ったところに拍手!
◯(吾郎)つかず離れずが、ちょいと饒舌だが、耳との対比やよし。

草もみじ踏んで背にする天守閣  宙虫

ふかし藷母と昔の話かな  泉
◎(徹)サツマイモのふかし藷,戦中・戦後を母としみじみ語りあう,苦労も多かったであろう積もる話も藷の暖かい甘さで今は淡々と語ることができる,そんな人生の一こまを詠った優れた句と思います.
○(宙虫)オーソドックスさに思わずいただきました。

はらはらと木の実降るなり縄文土器  徹
◎(宙虫)「はらはら」が木の実が落ちる気分なのか疑問だったけれど、縄文土器との取り合わせでそんな気がする。

http://blog.goo.ne.jp/gororin_1956

 
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