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第171回小麦句会結果発表

 投稿者:宙虫  投稿日:2009年10月 9日(金)21時31分47秒
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  搾乳衣牧場の柵の霧しずく   珠子

牧童の聖書読む声秋の夜  餡子

(選外)(幹夫)お題「牧」時候「秋の夜」。今日の家畜の世話を終えた青年が電気スタンドの明かりの下で聖書を音読している情景が目に浮かぶ。「秋の夜の厨で皿を洗ふ音(幹夫)」・・・草に露が降り、虫が鳴き、月が澄みわたる秋の夜です。

草々に伸びて牧舎の夜業の灯  アネモネ

山の牧霧の中より牛下る   徹
○(珠子)「霧の中〔より〕下る」?とは思いましたが。「霧の中牛下る」という牧の情景がいいなあと思いまして。
○(泉)秋も深まってきました。一幅の絵を見ているようです。
○(典子)霧の中から、のそっと牧場の牛が降りてくる様子が詠まれています。

洋梨や苦悶本牧養うよ  吾郎
○(宙虫)リズムだけで充分楽しいし、本牧が出てくるとなにやらドラマがありそう。

真理説く牧師見上げる無月かな  泉

日暮れゆく牧野組合秋あざみ  宙虫

爽やかな牧舎に旭差し込めり  小玲
○(幹夫)お題「牧」秋の時候「爽やか」。牧場の朝、牧舎の窓に差し込む旭の情景の爽やかさが美しく詠まれている。「爽やかな朝立哨に答礼す(幹夫)」・・・一期一会、爽やかな挨拶を心がけたいと思います。

秋高し火国の牧に駒遊ぶ  幹夫
◎(泉)阿蘇山の草千里が思い浮びました。雄大な景色ですね。
◎(小玲)火国は肥の国こと熊本、澄み切った秋空のもと阿蘇の牧場を馬たちが軽やかに駆け回っています。そんな青色や緑色の中の情景をコンパクトに写生し、大きな秋の空と広い牧場、伸びやかで大らかな句です。

牧牛の乳搾る音も秋の声  典子
○(餡子)娘も何年か酪農に関わり,乳絞りをしていました。働いているとこういう風流さは中々感じられなかったようです。癖の悪い牛もいて。蹴っ飛ばされたり、蹴っ飛ばしたり・・したそうです。懐かしい思いで、この句を読みました。
◯(吾郎)のどかの一言。


銀漢や鬼っこ泣いてどんどはれ   珠子
◯(吾郎)たしか旅館の若女将の話だったな、朝ドラは。

流星の街にプラモの組立図  宙虫
○(泉)星空は、確かにプラモの組立図のように見えますね。
◎(吾郎)組立図っていいうのがいいな。

(選外)(幹夫)テーマ「星」プラモデル組立図と秋の天文「流星」との不思議な取り合わせが佳い。「速きこと願う暇なし流れ星(幹夫)」・・・無限の秋の澄んだ夜空です。

深秋の満天星の金貨より  小玲
○(典子)晩秋の星の煌めく素敵な光景です。

(選外)(幹夫)テーマ「星」秋の時候「深秋」。静けさを湛えた秋の夜、満天に星が煌めいている。「恋人のルージュ紫秋深し(幹夫)」・・・恋愛の秋です。「星の金貨」と言えば、彼の酒井法子を想像もし、時事俳句にも読まれる。「のりピーの星の金貨が今も好き(幹夫)」「一年も経てば聞けるぞのりピー語(幹夫)」「ドラッグとかっぱえびせんやめられない(幹夫)」・・・川柳、お粗末。

囁きに耳朶揺れぬ星月夜  典子
◎(餡子)どんなことを囁かれたのでしょうか?死のうかと囁かれた俳人もいましたね。こういうロマンティックな句が作れる作者、何方ですか?
○(宙虫)揺れないのがいいのか揺れるのがいいのか?微妙な迷いがありながらいただきます。

評判の猪料理星一つ  泉

星飛んではと目ゆるびし星座標  アネモネ
○(珠子)私も「星飛んで」で作りたくて悩んだのですが。星座標のはと目のゆるみに目がいくのはさすがです。作者の言葉の引き出しが豊かなのでしょうね。
○(餡子)確かにあの星座表は鳩目でとめてありましたね。懐かしいです。何回
も何回も使ううちにゆるゆるになってきましたね。星が飛ぶというのは流れ星の
ことでしょうか。

児の願ひ七夕竹の天辺に  幹夫
○(泉)子供の純粋な心は、羨ましい気がします。

シメジイスカンダル檀家炊事飯  吾郎
◎(アネモネ)お!ナイスな呪文。呪文はわけのわからないほうが呪文らしい。

銀漢や肩に触れくる手の大き  餡子
○(珠子)ふう〜ん。ご勝手に〜。こういう句をさらりと作るのも楽しいですね。
○(典子)大きな天の川の中、優しく逞しい彼に育まれる愛情に浸っています。
◯(吾郎)ずっしりとした重さもあり。

果てしなき宇宙その果て星月夜   徹
○(幹夫)テーマ「星」秋の天文「星月夜」において、壮大無限の宇宙ロマンが詠まれている。「おうおうと乳房に泣けり星月夜(幹夫)」・・・澄んだ秋の夜空に煌めく星々が美しい。

虫の音をはなれて夜の川に浮く  宙虫
◎(珠子)シンプルさに惹かれました。ボートに寝っ転がって星でも見ているのでしょうか。この場合、虫の音が遠くに「聞こえる」から「はなれて」なのだと思いました。

(選外)(幹夫)秋の植物「虫の音」。「虫の音の・・・」と詠めばまた違う意味になり、夜の川に浮かんでいるのは、仰向けの作者自身なのか、虫なのか、或いは別の物体なのかがミステリアスな中、仰げば静かな秋空が広がっている景を読む。「少年の口笛虫の音の如し(幹夫)」

道草やパートの帰りふかし藷  泉

よもすがら祇園界隈虫時雨  幹夫
○(小玲)「祇園狂い」という言葉があるように京都祇園というと色街ですね。「よもすがら」が妖しく、季語「虫時雨」との取り合わせがユーモラスです。
○(宙虫)祇園界隈がいいですね。よもすがらは、言わずもがなかもしれません。虫時雨だし。

美しコスモスお酢も少し苦痛  吾郎
○(餡子)いちめんのコスモス畑・・お料理に出た酢の物によくこの頃噎せます。年をとったのかなあ。

長き夜や途切れ途切れの感情線  餡子
◎(幹夫)秋の時候「長き夜」。おのれの運命を自問し生命への執着が感じられる佳句。「長き夜や淡きルージュに触れもみて(幹夫)」・・・秋分も過ぎ、日に日に日が短くなってきました。
○(小玲)女性(?)ならではの句です。心揺れ動く秋の夜、自身薄命かもしれないと思いながら、フッと吐息などついて手のひらを眺めている様子が伺えます。

ビルの玻璃空を映して秋の雲   徹

(選外)(幹夫)秋の天文「秋の雲」。ビルディングに一面張られたガラスを「瑠璃」との表現が洒落ている。「志未だ半ばなり秋の雲(幹夫)」・・・日々変わりめく秋の空、秋の雲です。

小麦粉の封を切った日小鳥来る   珠子
◎(宙虫)小麦粉がぱふ!と空中に舞う景。台所にやさしい光が見える。

しどけなく花も終りの曼珠沙花  アネモネ

運動会お尻の大きな男の児  小玲
○(幹夫)秋の生活「運動会」に「お尻の大きな男の児」が可愛く填っている。「被写体のピースばかりの運動会(幹夫)」・・・食欲の秋、読書の秋、恋愛の秋、スポーツの秋。運動会シーズンです。
◎(典子)秋晴れのもと、町内の小学校の運動会は先週の日曜日でした。目のつけどころがいいです。

秋晴れて三国一の花嫁来  典子
○(小玲)「三国一」とは大賛辞ですね。白い角隠しをかぶった花嫁さんを迎えた親族一同の喜び全体が伝わってきます。どうか末長くお嫁さんを大事にしてあげてください。
〇(アネモネ)上五は「秋晴れて」より「豊年や」くらいのほうがおおらかでいいのでは。
◎(典子)秋晴れのもと、町内の小学校の運動会は先週の日曜日でした。目のつけどころがいいです。

(選外)(幹夫)秋の天文「秋晴れ」の下、思いの丈が詠まれてる。「秋晴れていとも容易く三キロ走(幹夫)」・・・スポーツの秋です。


お待たせしました。
秋の夜長、小麦句会でゆっくり楽しみましょう。
皆さん、台風は被害なかったですか?

次回は、吾郎さん出陣です。
よろしくー!
 
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