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第169回小麦句会結果発表

 投稿者:宙虫  投稿日:2009年 9月 9日(水)19時57分18秒
  通報 編集済
  お待たせ!!
次回告知は、はやめにします。
麦の全国大会に参加する方。
投句して参加すると帰って選句できますよ(笑)



秋深し甲種合格の父を抱く   餡子

愚痴言わぬひとの品格八月尽   珠子

(選外)(幹夫)上・中句と「八月尽」の取り合わせは、差詰め先日衆院選挙における自民党惨敗、多くの大物代議士の落選の憂き目といったところだろうか。今回は、お題「格」の掲句の他、テーマ「くっつくもの」で「乾くまで待つセメダイン八月尽」、自由題「一塵の平和がありぬ八月尽」と、秋の時候「八月尽」を詠んだ句が計3句あった。「海辺もうだあれもいない八月尽(幹夫)」・・・日焼けした子供達も新学期だ。

月白の格子にそよぐ虫のひげ  アネモネ
◎(餡子)こういう本当に微細なものへの観察眼にまず敬服。そしてそれをこのような表記で句に為す力にさらに敬服いたしました。
◎(をみなえし)俳句ですねー、ひげのオチに感動です。
〇(宙虫)人間の作った格子だけれど、人間だけのものではなくて。月と虫のしかもひげとは、行くところまで行きますね。

助さん格さんもういいでしょう秋暑し  小玲
◎(吾郎)あははは、秋暑しが微妙なれど印籠に免じて
○(典子)「控え控え〜この紋所が目に入いらぬか」ですね。「秋暑し」がはまっています。
○(泉)名文句ですが、しかし長寿番組ですね。「秋暑し」分かる気がします。

(選外)(幹夫)お題「格」、上句「助さん格さん」の字余りも許容、毎度・黄門様の発声と「秋暑し」との取り合わせが面白い。毎月曜日夜8時から妻といっしょに見る4ch「水戸黄門」の勧善懲悪は快感。さて、新政権鳩山民主党の霞ヶ関官僚との戦いは如何に?本選句締切日9月7日(月)当日の水戸黄門は奥州・平泉が舞台となる。「表札の傾いてゐる秋暑し(幹夫)」・・・さすがに真夏日ではなくなったここ数日だから、今月の電気代は少しは減少するだろう。

格言のほこりはらっていわし雲  宙虫
○(アネモネ)もう通用しなくなった格言でしょうか、それとも格言カレンダーのことでしょうか。いづれにしても面白い。

(選外)(幹夫)お題「格」秋の天文「いわし雲」。偉人達の格言etc.無意味とも思えた戒めの格言に思わず本質を発見と、読んでみました。「少年の口笛を吹く鰯雲(幹夫)」・・・前途洋々たる少年・少女の未来に幸あれ。
(選外)(徹)新しい酒は新しい革袋に入れよ,とか,格言も同じこと,いわし雲との取り合わせも面白い.

大阪の蝉は別格利休蝉  幹夫
◯(吾郎)別格とまで言うか。このひねりに一票

名月や格差かくれるすべもなく   徹
○(泉)名月の前には、人は皆平等かも知れません。

(選外)(幹夫)お題「格」秋の天文「名月」。名月でさえこの格差社会を無くすことはできないのか。「名月をとつてくれろと泣く子かな(一茶)」・・・小林一茶は晩年好色に目覚めたそうだ。「名月やだんぢりの音が耳に棲む(幹夫)」・・・当地「岸和田だんじり祭」も間近だ。

白蓮や格差を生きるバネとして  泉

良き通貨人格感じ買う月夜  吾郎
○(アネモネ)そう。通貨に描かれた人物にはどんな人なのか解らなくても人格感じますよね。高価であればなお更のこと。

風格の秋明菊や貴船谷  典子

日の沈む鉄格子あり秋の風   をみなえし
○(幹夫)お題「格」の佳句。作者は鉄格子の中にある囚人か、或いは外からそれを見ているの者か。牢獄は西向きに配置され、そこには、うつろいゆくあわれ、秋天文「秋の風」が吹く。「金風に靡きて高き日章旗(幹夫)」・・・「秋の風」を「金風」とも呼び、秋の風は、色としては白にたとえられる。
○(珠子)例えば蔵戸の鉄格子から見た夕焼け。
〇(宙虫)小柳ルミ子が清純なころなんだよな・・・・・。

乾くまで待つセメダイン八月尽  典子
◯(吾郎)八月尽ものではこいつかな
〇(餡子)くっつくまでしばらくじっと押さえていたのを思い出します。夏休みもいよいよ終わる時の家族総出の宿題の工作でしょうか。
〇(宙虫)シンナー系のつんとした感覚が季語に合うかも。

選外(をみなえし)季語の斡旋がお上手です

蠅取リボン名残り吊らるる非常口  アネモネ

選外(をみなえし)夏の季語を利用して秋を謳う周到さ。

草の実をつけて戻りし男の背   餡子
○(徹)背中にびっしりと草の実を付けて帰って来た男,険しいビジネスをこなして帰って来た男と二重写しとなって,趣のある良い句と思う.

背脂な二郎喰う路地列ぶ汗  吾郎

横這が跳んで睡魔が村に棲む  宙虫
○(アネモネ)悪魔が来たりて笛を吹く・・・じゃないけれど怪奇ミステリーのはじまりのような。
◎(珠子)なぜ「村」かなとは思うのですが、横這いと睡魔の取り合わせが自由でのびやか、惹かれます。田んぼの中で育った私にはツマグロヨコバイは馴染みの虫ですし。

二学期の始まり画鋲止め直す   珠子
◯(吾郎)画鋲の下りはいいのだが、もう一息ッジャンプして欲しいな
○(典子)宿題もちゃんと済ませたのでしょう。長〜く、終わってみれば、あっという間の夏休みも終わり、今日からいよいよ2学期の子供たちなのですね。「画鋲止め直す」が素敵です。
○(徹)教室の壁に貼った画鋲を一つづつ押して行く,さあ新学期が始まるぞ,と思いを新たにする情景が良く出ている良い句と思う.
○(泉)新しい学期が始まった。気の引き締まる思い、が伝わって来ます。

(選外)(幹夫)テーマ「くっつくもの」秋の生活「二学期」。几帳面な性格と新学期への意欲が感じられる句。

長き夜や磁石の左右SとN  幹夫
○(小玲)取り合わせから、長〜い夜の二人の何だかを想像しちゃいました。「SとN」の表現が上手です。

(選外)(徹)「磁石の左右」,優れた表現と思う.

秋扇や便箋二枚切手貼る  小玲
◎(幹夫)テーマ「くっつくもの」の佳句。秋の生活「秋扇(しうせん)」が不用になっても手近なところにある扇だとして、取り合わせの便箋が恋文だとしたら切ない。「愛しきや秋扇恋のお下げ髪(幹夫)」
◎(典子)たった便箋2枚に思いの丈を綴りそこには恋慕が詰まっていて、胸キュンの句です。ポストに投函された時の封筒の音が聞こえてきそうです。

縁ありて新酒で祝う披露宴  泉

(選外)(徹)秋は新酒,ほほえましい披露宴がよくうかがわれる.

子ばなれのできない地球秋月夜   をみなえし

虹色の付箋紙貼るや休暇明   徹

(選外)(幹夫)テーマ「くっつくもの」の句。「休暇明」を「夏休み明け」としての秋の生活季語なのだろう。付箋紙の色を紅色としたところが興味深い。

一塵の平和がありぬ八月尽   をみなえし

今日もただ秋の空見て夕暮れる  小玲
○(餡子)どのような情況にある方なのかいろいろと詮索してしまいましたが、嘆きなのでしょうか、諦めなのでしょうか、はたまた悟りなのでしょうか。やや侘しい。
○(典子)女心のように移ろい変わり易い秋の空ですが、今日はきっと穏やかな秋の空なのでしょう。心の安まる句です。

(選外)(幹夫)天文「秋の空」の句。何も考えずポワ〜ンと秋空を眺めている。「白雲の一朶のうすし秋の空(幹夫)」・・・秋の空は千変万化だ。
(選外)(徹)秋の澄んだ空,ただ見えるのでなく,見ている,そこには様々な想いが浮かんでくる,そんなことがうかがわれる.

白妙の羽衣あえか蝉生まる   徹

秋野にてヒリと悟り日手にノキア  吾郎
〇(珠子)「ヒリと悟る日」の舞台の大道具が秋野、小道具がノキア。私にもヒリと悟る日があったばかりで・・・。
◎(宙虫)ノキアって北欧の響き。秋野にどんな電波が届いてくるんだろう?時代です。

選外(をみなえし)ノキアは面白いのですが、「ヒリ」がやや傷?でも、これはこれでツッパルしかないですからね〜(笑。

兄妹の母と語らふ盂蘭盆会  幹夫
◎(小玲)兄妹そろって久しぶりの里帰り、作者は兄それとも妹でしょうか。他界されたお父様を3人で偲んでいるのでしょうね。家族愛が感じられます。

流星を待ちぬ願ひを抱きつつ  典子
○(徹)流星に想えば成就する,成就へのひたむきな想いがよく詠われている良い句と思う.
○(小玲)作者はどんな願い事を抱きながら流れ星が飛ぶかもしれない秋の夜空を見上げているのでしょうか。ロマンチックですね。

宿帳に挟む鉛筆うろこ雲   餡子
◎(アネモネ)なんかひなびた感じがいいですね。紅葉のランプの宿でしょうか。
○(幹夫)秋の天文「うろこ雲」。味のある取り合わせの佳句。婚約中、妻との初めての旅行では、伊豆は川端康成も滞在したという福田屋旅館に泊まった。「淡海にあれよあれよと鱗雲(幹夫)」・・・好きな歌の一つに加藤登喜子が歌った「琵琶湖周航の歌」がある。
○(珠子)どうみても昭和の風景ですが、力みのない取り合わせに惹かれます。
○(小玲)備え付けの鉛筆で住所と氏名を宿帳に記載、窓にはうろこ雲が見えると、ただそれだけのことですが、余韻があります。
○(をみなえし)手なれた俳諧師ですか。宿帳のゴワゴワ感が思い出されます。これはホテルの宿帳ではないですね(笑。

(選外)(徹)夏の喧騒を終えて静かになった帳場,鉛筆を宿帳に挟んで次の客の到着を待つひと時,雰囲気がよくうかがわれる.

天平の池に蓮の花真白  アネモネ
○(幹夫)夏の植物「蓮の花」の佳句。「蓮」を「はちす」と読む調べ。上句「天平の」と下句「花真白」の相乗のインパクト。「泥池に鯉の迅速蓮の花(幹夫)」
◎(泉)仏教伝来に尽くした人々の苦労。日本人の心の中に、仏教は深く根付きました。

かまきりの斧あおあおと獲物待つ   珠子
◎(徹)「斧あおあおと」が活きているすばらしい句と思う.
○(をみなえし)カマキリの斧は斬れるのだろうか?そう斬れるんではなく、あおあおです。

我に来て如何なる気せむ敬老の日  泉

(選外)(幹夫)秋の行事「敬老の日」は9月15日。作者自身が敬老の対象の齢になったという。「けふすこし母に添ゐ寝の敬老日(幹夫)」・・・「親孝行したい時には親のなし」との自省しきり。

缶詰の魚が輪切り銀河かな  宙虫
○(餡子)あります。あります。確かに輪切りですねえ。「銀河かな」がちょっと気になりますが、観点の面白さに一票。
○(をみなえし)ええ銀河です、でもこれを俳句にしてしまうスキル。きゃっかんしゃせーですが、屈折していますか(笑。

(選外)(徹)魚が輪切りにされて入っている缶詰,「銀河」との取り合わせが面白い句と思う.
 
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